こころ静かに満ち足りた時が流れるギャラリー

 たつの市のギャラリー池川へ行ってきました。カラーコーディネーターの北川めぐみさんから展示のご案内をいただき、とてもいいギャラリーだからというコメントに惹かれ、紅葉の季節でもあり行楽をかねて大阪から車で竜野を訪れました。少し時間がかかりましたが、行った甲斐があってギャラリーの雰囲気と展示スタイルに大変満足、秋の催事中ということで混雑する竜野の町とは比ぶべくもなく、ゆったりと充足のひと時を過ごすことができました。
 白壁に板塀・瓦葺きの立派な門前には、墨跡も雅びに個展名が大書された白木の厚板が立てかけられており、まずは風格と気合いのよさで来訪者に期待感を持たせます。門を入ると庭があります。さりげなく細かい気配りもあちこちに野趣もある庭園と、その庭を廻り、藁葺き屋根の茶室を含めた三つの棟を踏み板などで繋いだ佇まいが素晴しい。訪問者はそこからすでに美意識を刺激されて室内の展示に想いを膨らませることになります。
 ギャラリー池川は、オーナーで陶芸家の池川みどりさんがご自宅のお屋敷を、若いアーティストの作品発表の場としてギャラリーにしたということらしいのですが、古い建物の良さを活かし、それに加味して改装している部分にもセンスと抑制が効いていて心地よい空間になっています。作品展示も部屋の設えや調度を活かしながら、部屋に馴染むようにさりげなく、しかし効果的に配置されているセンスには非常に共感をおぼえます。
 ギャラリーは、常設ではなく春とか秋など季節のよい時期の一定期間に月替わりで開廊されているらしく、その余裕が細かい気配りとなって訪れる人を豊かで和んだ気分に誘ってくれるのだとしたら、なんとも嬉しい運営ポリシーだと感じ入りました。今回は行けなかったが、すぐ近くに永富家という重要文化財の住宅も在るらしく、そこの見学かたがた、機会があればぜひ再訪してみたいと思うギャラリーでした。

 

裏には畑地が広がる環境のよさ、藁葺きの茶室もある建物のよさ、あちこちに配した器物への気配り、季節のよさ。すべての要素が開廊中のギャラリーが魅力的になるように、また訪問者に満足してもらえるように、環境から整えられている様子にただ感服。

【上左】玄関土間から上がって正面。重厚な調度と雰囲気の中で、展示の作品も違和感なく栄える。【上右】モダン和風の床の間に置かれた池川さん作の壺、形も肌合も秀逸。
 【下左右】池川さんの陶板作品。質感、色、モチーフが室内空間に調和しながら展示に存在感がある。

【上左】玄関土間から上がって正面。重厚な調度と雰囲気の中で、展示の作品も違和感なく栄える。【上右】モダン和風の床の間に置かれた池川さん作の壺、形も肌合も秀逸。
【下左右】池川さんの陶板作品。質感、色、モチーフが室内空間に調和しながら展示に存在感がある。

北川さんが主宰する「aroy」の作品。  【左】箸置や文鎮など様々に使えそうな石の質感を活かした作品。ユニークな木器にレイアウトされたディスプレー感覚は抜群。
【右】大理石で創られたキュービックなランプ。暗い所での点灯時も美しいが、明るい時にもオブジェとして美しい。

北川さんが主宰する「aroy」の作品。 【左】箸置や文鎮など様々に使えそうな石の質感を活かした作品。ユニークな木器にレイアウトされたディスプレー感覚は抜群。
【右】大理石で創られたキュービックなランプ。暗い所での点灯時も美しいが、明るい時にもオブジェとして美しい。

母屋の 2 階が展示スペースを兼ねた喫茶室になっています。この部屋の椅子テーブルや調度全般のインテリアは大変質が高く、喫茶のコーヒーカップやもてなし方もハ
イレベルでとてもリラックスした気持ちになります。特に訪問時は、秋たけなわで窓外の情緒にしばし時を忘れる気分に浸らせてもらいました。

母屋の 2 階が展示スペースを兼ねた喫茶室になっています。この部屋の椅子テーブルや調度全般のインテリアは大変質が高く、喫茶のコーヒーカップやもてなし方もハ イレベルでとてもリラックスした気持ちになります。特に訪問時は、秋たけなわで窓外の情緒にしばし時を忘れる気分に浸らせてもらいました。

庭で物語るもの達

庭のあちこちに、さりげなく置かれた品々がこの庭の味わいを深めています。ひとつひとつが何かを語りかけてくるように思えます。

庭のあちこちに、さりげなく置かれた品々がこの庭の味わいを深めています。ひとつひとつが何かを語りかけてくるように思えます。